【Blog】 カンボジアの患者さんの家族

今日はカンボジアの病院で、患者さんと接するなかで感じる『家族』についてのお話です。

ジャパンハートは2018年にこども医療センターをオープンしましたが、その前の約10年前より農村部の公立病院へ手術支援活動を行っており、今も継続しています。

5月末はカンボジアカンダール州ロカカオン病院という国立病院で手術を行いました。

私は看護師として一人残って、術後の患者さんが退院するまでのケアを泊まり込みで行っています。医師や通訳に頼ることもできないため、とても心細く緊張もしますが、患者さんが元気になり退院して行く姿を見送るたびに本当にきてよかったと思えます。

ロカカオン病院では、日本との違いに驚くことがたくさんあります。

日本では食事は病院が用意することが当たり前ですが、カンボジアでは家族が市場へ食材を買いに行き、ベッドの横や病院の庭でガスコンロを使って調理します。そしてそれを一緒に食べます。

また日本では患者さんの身体を拭いたり、お風呂に入れたりといったケアは毎日看護師がやっていました。しかし、カンボジアでは毎日家族がお風呂に入れ、体を拭いています。

患者が熱を出すと、夜中であっても家族は寝ずに冷たいタオルで体を拭き、家族も暑いのに患者さんに扇風機の風が当たるようにしています。

自分より、自分の家族を大切に思っているからこそできることだと思います。

驚くことはまだまだたくさんあります。

入院するときは必ず家族に付き添いをお願いしていますが、ある日、患者さんの周りには家族がいません。
奥さんはどこに行ったのかと聞くと、家に帰ったと。ご飯はどうしたのか聞くと、隣のベッドの患者さんの家族を指さしています。
なんと、他の家族がご飯を作ってくれていました。

食事に関することだけではありません。
おなかの手術をした患者さんは、起き上がるとき傷口が痛むため、家族が起きあがるのを手伝っていますが、今日は他の入院中の家族が手助けしているのを見かけました。

ここカンボジアでは、入院中の患者さんはみんなでみて助けてあげるという文化があります。大部屋の患者さん同士はあっという間に仲良くなって、時々どの患者さんの家族かわからなくなるときがあるほどです。

今の日本ではあまりこういったことは見受けられなくなりましたが、きっと昔はこういう時代があったのかなあ、とも思います。

カンボジアの人々の助け合いに心温まりながら、私もここでの残りの時間も大切に過ごしていきたいと思います。