【Blog】 スレイビンちゃんのお話

今日はスレイビンちゃんのお話です。

14歳のスレイビンちゃんが首の腫れに気づいたのは2年前。
検査の結果、のどにできるがんと診断を受けました。
まだ、ジャパンハートのこども医療センターが完成する前のことです。

子どもの病気を無償で診てくれる小児病院では治療ができず、カンボジアで唯一治療が可能な病院を紹介されましたが、治療費を払えずに自宅に帰されてしまいました。
それから2年が経ち、のどの痛みと呼吸のしづらさがあって自宅近くの病院を受診しました。その病院が2013年からジャパンハートが手術活動をしている田舎の病院だったこともあって、こども医療センターに入院となりました。

しかし、とても残念なことに私たちが診察をした時には、首のしこりはかなり大きくなって全身への転移も進行、すでに根本的な治療が難しい状態でした。
苦しそうなスレイビンちゃんの背中をさする家族に私たちは丁寧に病状を説明し、痛みや苦しみをとる治療やケアをしている団体を紹介しました。
スレイビンちゃんの病気は、首の腫れに気づいた時にすぐに治療が受けられていたら、助かった可能性がありました。

『もっと早く私たちと出会っていたら・・・』

複雑な気持ちを抱えながら、家族と一緒に退院していくスレイビンちゃんを見送りました。
このような活動をしていると助けられる命だけではなく、助けることが難しい命にも遭遇します。

治療は難しいけれど、その人にとって今必要なケアを考え最善を尽くす、それが私たちに唯一残された、できることなのです。
今日もここ医療センターでは、たくさんの出会いと別れがあり、かけがえのないドラマがうまれています。