【Blog】 人間の治癒力のお話

今日は人間の治癒力のお話です。

カンボジアで働いていると、とにかく傷の処置することが多いということは、以前のブログでもお伝えしました。

手術後の傷や、交通事故、工場機械による事故で負った傷などの処置を毎日行っています。

処置室で傷を洗浄し、必要なら薬を塗布し、ガーゼで保護します。多いときは1日で10人以上の患者さんの処置を行います。

傷口が大きければ、処置に時間がかかるし、感染症のリスクも高くなります。
でも、患者さんによっては早く家に帰らなくてはならない人もいます。
仕事に復帰しないと、子どもの面倒を見ないと、理由はさまざまですが、看護師としてはまだ入院を継続してほしいと思うこともたくさんあります。

この状態のまま帰宅したら、傷の状態がひどくなってしまうかも。
治るのが遅くなってしまうかも。
あるいは、感染症にかかってしまうかも。

そんな私たちの不安をよそに、患者さんの帰宅する意志は固く、退院を許すほかないことが度々あります。
外来の通院を可能な限りお願いしても、自宅が遠いからと1週間に1回しか来られない患者さんもよくいらっしゃいます。

しかし、不思議なことに、いざ外来で傷の治癒の経過を見てみると、退院時に想像していたよりも劇的なスピードでよくなっている患者さんが多くいます。

一緒に処置を担当する看護師みんなで口をそろえて「すごくよくなってる!」なんて驚いて、思わず笑ってしまいます。
その度に、これぞ人間の傷の治癒力のすごさだと感じさせられます。

もちろん、指導した通りに傷口のケアをしっかり行ってくれていたこともありますが、
きっと、慣れ親しんだおうちで、家族と一緒に過ごしたり、思いっきり笑ったり、美味しい食事をしたりということも関係しているのかもしれません。

人間の本来のもつ治癒力の可能性に毎回驚かされるのです。

こうして、今日もどこかで私たちの心配をよそに、患者さんの傷がみるみる治っているのかなあと思いを馳せながら、次の再会を楽しみに待っています。